とある高専生の大学編入体験記

自分が体験した編入について、勉強した内容や感想等を書いていきます。

【H31年度編入】東京大学編入試験失敗談

今年度、東京大学工学部を受験しました。結果は1次試験不合格だったのですが、東大編入のために色々勉強してきたので、体験談を書こうと思います。不合格だったので、これだけの勉強じゃ足らんのじゃあ!ということを念頭に置いて読んでみてください。英語だけはできたので、英語に関しては参考にしてもらうといいかもしれません。

※来年度は試験内容が変わるそうです。学科によっては化学もあるそうなので早めに対策を考えたほうが良さそうです。

 

[2018/09/01 追記]

成績開示来ました!参考にしてみてください。

 

 

 

それではいってみましょー

 

[目次]

 

スペック

成績(大体40人中)

1年: 14位
2年: 2位
3年: 10位
4年: 13位

 

TOEIC

L:270 R:290 計560(2年1月)
L:380 R:390 計770(3年7月)
L:? R:? 計685(3年11月, IP)
L:370 R:425 計795(3年3月)
L:430 R:410 計840(4年11月, IP)

 

その他

フランス語検定準2級(4年7月)

ドイツ語検定3級(4年12月)

 

 

1年の初っ端の定期試験で順位が半分くらいだったので、就職を確信しました。2年生になったらなんか知らんけど、いきなり上位に躍り出たので「進学ワンチャン」とか思って勉強に励みました。しかし成績は2年がピークでその後は下がっていますね。進学を意識し始めた3年からは、「定期試験の成績なんて関係ねー!」とか思ってたんで定期試験の勉強をサボり始めました。テスト勉強が前日か当日のみになりました。順位は興味なかったんで3, 4年の順位はうろ覚えです。

英語は1年の頃から頑張っていました。といっても、実は英語だけでなく、語学全般に興味があるので、その他の言語もいろいろ学びました。受験終わったらまた言語学習再開するぞー!

 

東大を受験したキッカケ

一言でいうと東大に挑戦してみたかったからです。1年の頃、大学編入というものがあると聞き、どんなものだろうかとネットで情報収集をしていたところ、小山太郎流という東大編入の体験談を集めているサイトを見つけました。東大に編入した先輩方の体験談がたくさんあって、すげええと思ったのを覚えています。2年になってなんか成績が急上昇したので、自分も頑張ればもしかしたら行けるかも!と思って、東大編入が頭の隅っこ~の方に残りました。3年次に色々オープンキャンパスに行き、自分の行きたいところが東大じゃないことを悟り、しばらくは東大編入が頭から消え去りました。しかし、1年の頃から憧れていたこともあって、4年夏には「せっかくだからやっぱ受けよう」と思って東大編入の勉強を本格的に始めました。東大の勉強をしていれば本命にも受かると思ったためです。というわけで、実は東大は第一志望ではありません(受かってたら入学したかも...)。

 

 

志望学科

東大は志望学科を2つ選べます。私は、

 

第一志望: 物理工学科

第二志望: 電子・情報系学科(群)

 

で願書を提出しました。物理工学科は求めるレベルがすごい高いということを聞いていたので、受かることはまずないだろうと思っていました。結局どっちも受かりませんでしたが...

 

以下、実際の勉強法です。

 

1年

入学時に「5年間で絶対英語マスターしてやる!」と意気込んでいたので、英語だけは頑張りました。入学直後に数学と英語の試験があったのですが、学年約200人中、数学は100番くらい、英語は平均点とほぼ同じ。初っ端の定期試験も42人中21位。まさにTHE・普通でした。

数学は結局平均のまま1年を終えましたが、英語は結構上位になれたと思います。11月に学校で受けさせられたTOEIC Bridgeは確か142点(180点中)でした。物理に関してはちんぷんかんぷんで、試験は赤点ざんまいでした。その他、高専に来た理由が”プログラミングを勉強したい”だったので、C言語を独習していました。

 

使用した教材はこちら↓

 

英語

・授業で使っていた教科書

・DUO 3.0

DUO 3.0

DUO 3.0

 
DUO 3.0 / CD復習用

DUO 3.0 / CD復習用

 

・語源中心英単語辞典

語源中心英単語辞典

語源中心英単語辞典

 

 

 

 

数学・物理

・授業のみ

 

英語の勉強法をネットで散々探し、DUOにたどり着きました。今の私の英語力の核となっているのがこのDUO3.0です。DUOは本体の他に、CDが複数売られていますが、私は復習用CDのみ購入しました。復習用CDは英文の読み上げが速く、最初はさっぱりわかりませんでしたが、慣れたら最強の復習教材になります。1時間で2600語復習&リスニング勉強の同時進行を可能にしてくれます。その他に語源中心英単語辞典なるものを買ってみました。英単語を接頭辞・語幹・接尾辞に分けて解説してくれるもので、英語を読むにあたって非常に参考になります。英単語を覚えるのにもかなり役立ちます。たとえば、immigrationという単語。辞書には「入国、移住、移民」とかって書かれていますよね。ですがこの本には、

im(中に) + migr(移動) + ation(名詞を表す接尾辞)

といった感じで、英単語と日本語の単語が1対1で無機的に対応しているのではなく、こういったニュアンスがあるからこの訳語になっているんだよ!ってのを教えてくれます。migrが移動を表すことを知っていれば、migrateが「移住する」って意味になること、emigrationが「(自国から他国への)移住」って意味になること(e-は「外へ」を意味する接頭辞)が推測できそうですよね?なので、初見の英単語が出てきても、なんとなく推測しながら英文を読み進めることができるのです。できないことも多いけど...

 

この頃、授業以外の勉強はDUO(と語源辞典をサブで使用)だけですね。1年の頃は授業に追いつくだけで精一杯でした。

 

 

2年

授業外では引き続きDUOをやりました。DUOの1週目が初めて終わったのは確か2年の冬ごろです。その後初めてTOEICを受けたら560点でした。ノー勉で挑み、TOEICの問題形式を全く知らなかったので、案外いい点数で驚きました。東大編入のサイトを見ると、この時期にこの点数はなかなか順調そうだなっという感じです。授業では文法学習が終盤に入り、あとはどれだけ語彙を高められるかで英語は決まるなあと考えていました。

数学は授業で微積が始まりました。1年の頃、微積が分かれば数学の世界が広がるだろうと思っていましたが、その通りでした。微積を学び始めてからは数学と物理の面白さを知り、プログラミングそっちのけで数学・物理を勉強しだしました(といっても授業内容の理解のみ)。ここでようやく英語に加え、数学と物理がわかるようになってきました。使用した教材はDUOを除けば、英・数・物ともに授業のみです。

 

 

3年 春~秋

難関大に編入するならそろそろ勉強始めるべきっしょ!と思い立ち、色々な本を買いました。教材は次の通り↓

 

英語

・UPGRADE

学校の英語の授業で使いました。進みが遅かったので自分で先に進め、夏休み中に終わらせました。その後も何週かしたと思います。大学受験用の本で、大学入試で実際に出た文法問題が1問1答で大量に載っています。文法の確認用に◎。直接編入の対策にはならないかもしれませんが、基礎を養うのには良い本だと思います。

 

・アトラス総合英語

学校で買わされた文法書。全然使っていなかったので放置していましたが、この時期に使い始めて、ちょーわかりやすいことに気づく。UPGRADEと合わせて文法の不明点を調べるのに使いました。文法書はFORESTなど有名なものがありますが、私はこの本が合っていました(FORESTあんま見たことないけど)。桐原書店のHPにも書いてありましたが、FORESTは文法事項を網羅しています。詳しすぎます。アトラスは簡潔に、直感的に文法が説明されていて非常にわかりやすいです。その代わりFORESTよりも内容は少ないです。どっちがいいかは好みに寄りますね。

アトラス総合英語 英語のしくみと表現―ATLAS English Grammar and Expressions

アトラス総合英語 英語のしくみと表現―ATLAS English Grammar and Expressions

 

 

・英検準1級 でる順パス単

DUOが終わった&英検準1級を受けようと思ったので買いました。左ページに単語、右ページに意味が載ってるという形式です。DUOの形式に慣れていたので、この1対1対応の暗記は私にはつらかったです。しかもしばらくすると大抵の単語は忘れます(私の場合)。時間かけて何週もしたのになあー...

英検準1級 でる順パス単 (旺文社英検書)

英検準1級 でる順パス単 (旺文社英検書)

 

 

・ビジュアル英文解釈

Part1とPart2に分かれています。Part1の始めの方はあまりにも簡単すぎてやめようか悩みましたが、進んでいくにつれ、ためになることがわんさか書かれています。Part2を読み終えると、かなり英文が読めるようになっていることに気づきます。おススメです。全60課あり(61かも)、私は1日1課進めました。Part1が終わってPart2に入ったあたりでTOEICを受けましたが、770点に上がっていてびっくりしました。結果発表を見たときに手が震えました。基礎的な文法やって単語やってこの本やれば、リーディングは完璧です!私の英語力の核になっている本の1つです。

ビジュアル英文解釈 (Part1) (駿台レクチャーシリーズ)

ビジュアル英文解釈 (Part1) (駿台レクチャーシリーズ)

ビジュアル英文解釈 (Part2) (駿台レクチャーシリーズ)

ビジュアル英文解釈 (Part2) (駿台レクチャーシリーズ)

 

数学

・授業で使った大日本図書の教科書

夏休みに線形代数の教科書を終わらせました。内容が薄いと思ったのでマセマも読みました。あとは授業のみ。

 

・マセマ 線形代数

授業の教科書じゃ足りないと思ったので購入。だけどあまり役立たなかったかも。夏休み中にベクトル空間の範囲をやりました。これは役に立った。

 

物理

・授業のみ

 

 

数学と物理は授業についていけば編入もどうにかなると思っていたので授業を大切にしました。英語は授業が、あっ...(察し)なレベルだったので自分でどうにかしようと頑張っていました笑

 

 

3年 冬 ~ 春休み

夏休みにオープンキャンパスへ行き、東大やめて東北大理物に入ろう!と思ったので、この頃に物理を本格的に勉強し始めました。といっても、物理は好きだけど本当にちんぷんかんぷんだったのでまずは高校物理から始めました。

 

英語

4年からは数学・物理に力を入れたかったので、英語は3年でけりをつけようと思って勉強していました。具体的には、春休みのTOEICで800以上を取ることで編入のための英語学習を終えようとしていました。が、結局795点で「あと5点かよぉー!」と発狂しました。教材は次の通り↓

 

TOEIC 公式のリーディング教材

図書館で借りてやってました。特に言うことはないです。

TOEICテスト公式プラクティス リーディング編

TOEICテスト公式プラクティス リーディング編

 

 

TOEIC公式問題集 新形式問題集と新公式問題集Vol.1~Vol.5

図書館で借りたり自分で買ったり。この頃既に新形式だったのですが、問題をたくさん解きたかったので古い方も使いました。TOEICは公式問題集を何回もやるのが手っ取り早いと思います。でも値段が高いし、問題用紙回収されるし結果発表遅いからTOEIC嫌い。受験しても点数でるだけで勉強にならないじゃねえかあ!

TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編

TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編

 
TOEICテスト新公式問題集〈Vol.5〉

TOEICテスト新公式問題集〈Vol.5〉

 

 

・金のフレーズ(単語帳)

TOEIC前になるとみんながこぞってやるアレです。DUO等で基本的な単語を覚えてからやるといいです。逆に、基本単語を覚えてない状態でこれをやってもしょうもないです。と、まえがきにも書いてあります笑 TOEIC600超えたあたりで使い始めるのが良いと思います。内容は本当にTOEICで出る単語ばかりなので、短期間で点数底上げが可能かも?

TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)

TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ (TOEIC TEST 特急シリーズ)

 

 

 

数学

・マセマ ベクトル解析

電磁気勉強するのに「ベクトル解析」っちゅうのを勉強しなきゃだめらしい...ということを聞いたのでやり始めました。11月終わりに始めて冬休み中に終わったと思います。Frenet-Serretの公式について結構詳しく書いてありましたが、今のところ電磁気には役立っていませんorz 読むのに時間かかったんすけどね...

マセマは数学を易しく解説しようとしてくれてはいるんですが、説明が冗長だったり、あまり厳密ではなかったり、読む量が多かったりで好みがわかれると思います。

 

・大日本図書 応用数学

4年で使う教科書ですが、3年の春休みの内にベクトル解析だけやりました。マセマと併せて使いました。

新 応用数学

新 応用数学

  • 作者: 佐藤志保,濱口直樹,西垣誠一,高遠節夫,前田善文,向山一男
  • 出版社/メーカー: 大日本図書
  • 発売日: 2014/11/01
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る
 

 

矢野健太郎微分方程式

授業で微分方程式が始まりましたが、教科書が説明すっ飛ばしすぎてて気に入らなかったので、こいつを図書館で見つけて勉強してました。その後Amazonで中古を買いました。あまり厳密じゃないですが、わかりやすくてちょーおススメです。

微分方程式 (1959年)

微分方程式 (1959年)

 

 

 

 

物理

・物理のエッセンス 力学・波動

1月の到達度試験で良い点数を取りたかったので3年の冬休みに始めました。電磁気のバージョンもありますが、電磁気は専門科目でやっていて多少分かっていたので、とりあえず力学だけやりました。物理はちんぷんかんぷんでしたが、これをやったら雲が晴れたように力学がわかりました。さすが高校生用の参考書は説明が丁寧です。

高校物理なので微積を用いた物理は扱っていません。物理さっぱりわかんねぇ、でも編入の物理何すりゃあいいんだあ!?という高専生、まずはエッセンスから始めてみましょう!物理得意な人はやんなくていいと思います。

結局エッセンスには受験直前までお世話になりました。

物理のエッセンス 力学・波動 (河合塾シリーズ)

物理のエッセンス 力学・波動 (河合塾シリーズ)

 

 

 

4年 春 ~ 秋

本格的に東北大理物を目指し始めました。試験科目が物理だけだったので、この時期は物理しか勉強しませんでした。あとフランス語に力を入れたのもこの時期。実はフランス語、2年の時から勉強を継続しています笑

 

物理

・力学

図書館で力学の教科書を色々見て悩んだ結果、こいつを買いました。力学の諸公式が全て、ma=Fから導かれていてめちゃめちゃ感動しました。力学をちゃんと勉強したい!って人にはぜひ読んでもらいたい本です!4年4月から読み始め、多少飛ばしたところはありましたが4年のうちに力学のところは読み終えました。解析力学も載っているので、編入後も使えます。

力学

力学

 

 

・詳解力学演習

いろーんな力学の問題が載っています。全部やると力学博士になれちゃうかも?編入にはオーバーワークですが、重要だと思う問題をピックアップしながらやるとかなり力がつくと思います。もっとこの本をやり込んでいれば東大の力学もできたかもなあ...

詳解力学演習

詳解力学演習

 

 

この頃は力学だけです。電磁気は授業以外特にやっていません。

4年の夏休みといえば編入生にとっては大切な時期ですが、私は全然勉強しませんでした。私は勉強する期間は結構やるのですが、やらない期間はとことんやりません。東大の不合格も、このようなことが積み重なった結果だと思います。

 

 

4年 冬

クラスも受験モードになってきて、みんな編入試験の勉強を始めているようでした。今までだらだら勉強してきたのでこのままだとすぐ周りに追い抜かれる!と思いつつも勉強に身が入りませんでした。やっぱ東大を受けようと思って過去問を解き出しました。

12月にドイツ語検定3級を取ろうと思い、この時期はドイツ語ばかり勉強していました。ドイツ語検定の試験までは編入勉強は後回しになっていました。

 

英語

11月に学校でTOEICを受けさせられました。10月からNPR、VOA等の英語のラジオを積極的に聞くようにしたところ、リスニングが伸びて840点を取得しました。リスニング以外は、金のフレーズを復習したり、公式問題集をちょっと解いたりしていました。これ以降TOEICは受けていません。

 

数学

・授業

複素関数をやりました。先生がかなりしっかり授業をやってくださったので、こっちもかなりしっかり勉強しました。おかげで複素積分はしっかりできるようになりました。

 

・東大の過去問

目を通し始めました&ちょこちょこ解き始めました。この頃の印象は、

微分方程式:イケる

確率:全くイケない

図形:ちょっとイケる

複素関数積分はイケる

線形代数:復習必要だなあ

という感じでした。この印象を元に、残りの期間の勉強計画を考えました。

その他、気になった問題を解いたりしていました。

 

・ベクトル・行列・行列式 徹底演習

過去問解いて線形代数もう一回やっておきたいと感じたので、こいつをやりました。やって正解でした。大日本図書の線形代数の教科書をやった後にやると、「あ~そういうことだったのねえ!」ってなります。これをやっておけば編入線形代数は大抵解けます。冬休みに1週。

ベクトル・行列・行列式 徹底演習

ベクトル・行列・行列式 徹底演習

 

 

矢野健太郎微分方程式

先ほど紹介したやつです。過去問解きながらこっちで穴を埋めてました。

 

高専の数学3

みんな知ってるアイツです。インフルエンザにかかって1週間欠席しなければならなかったので、その間に微分方程式のところだけ解きました。ためになりました。こちらも過去問の穴埋めとして。

高専の数学 3 問題集 (第2版)

高専の数学 3 問題集 (第2版)

 

 

 

物理

ノータッチ。秋までに力学がいい感じ(パッと見過去問が解けそうなレベル)になったので油断していました。電磁気をちゃんと勉強しなきゃと思いつつ、結局数学のみ勉強しました。5年4月に過去問を解き始めて後悔することに...

 

 

 

4年 春休み

英語

過去問を見ました。問2にA4 1枚の英文が載ってて、「やけに短い読解だなあ。」と思って問題文をみると、「全文和訳しなさい。」と。これはやべえと思って英文和訳の練習をしました。

 

・英文和訳演習(中級編)

ビジュアル英文解釈と同じ著者です。高校生用ですがなかなか難しかったです。上級編も買いましたが、中級編だけで手いっぱいでした。

英文和訳演習 (中級篇) (駿台受験シリーズ)

英文和訳演習 (中級篇) (駿台受験シリーズ)

 

 

 

数学

・過去問

2年分くらい解きました。出来は5割いくかいかないかくらい。冬休みに頑張った線形代数ができるようになってきて、成長を感じました。戦略として、微分方程式複素関数線形代数を完答して、その他はちょっとできればいいかなと思っていました。

その他、問題を拾い拾い解いていました。

 

・細野真宏の確率が本当によくわかる本

場合の数とか確率とかnPrとかnCrとかすげえ苦手だったので、偏差値30でもわかる!と謳っているこいつをやりました。解説→例題→演習問題の順でした。わかりやすかったですが、私はかなり時間がかかりました。本当に偏差値30でもわかるのか?問題文の日本語に怪しいところがいくつか... こいつをやって、過去問の確率が「何もわからん...」から「すこ~しわかる」に変わりました。

細野真宏の確率が本当によくわかる本 (細野真宏の数学が よくわかる本)

細野真宏の確率が本当によくわかる本 (細野真宏の数学が よくわかる本)

 

 

物理

ノータッチ。

 

 

春休みは編入生にとって1番大切な時期と言われています。ここでどれだけ勉強できるかで結果が変わってくると言っても過言ではありません。私はここでも踏ん張ることができませんでした。勉強時間も10時間とかやる日もありましたが、まったくやらない日も多く、平均するとは3時間/日くらいになってしまいました。

 

 

5年 4月

ついに最終学年。この頃、具体的にどの大学を受けるか決めました。東大は募集要項が4月10日くらいに発表され、「ついに自分の番が来たか。」とすごく緊張したのを覚えています。初めての願書記入やら手続きやらでかなり時間がかかり、あまり勉強ができない日が続いたりしました。願書は早め早めに準備を進めることが大切です。

5年になってからは英・数・物とも、過去問中心で勉強しました。

 

英語

・東大の過去問

英語は大丈夫そうでした。英作文がちょっと弱い気がしたので、英作文の本をやりました。

 

・英作文が面白いほど書ける本

色々な表現が載っています。しっかりやればかなり力がつくと思います。ためになりました。

CD2枚付 決定版 竹岡広信の 英作文が面白いほど書ける本

CD2枚付 決定版 竹岡広信の 英作文が面白いほど書ける本

 

 

 

数学

・過去問

東大以外にも、電通大、首都大、東工大なども解きました。過去問を解いては友人と議論をしていました。過去問は解答例がないので、友人との議論は非常にためになりました。答え合わせができ、深い理解も得られるので早いうちから一緒に勉強する友人を見つけられると、勉強がはかどると思います。私も4年生の時からやっていれば良かったなあと思います。東大の過去問の出来は、やっぱり4割~6割。

 

・今までやった参考書の復習

過去問でわからなかったところも含めて、今までの復習をしました。

 

 

物理

・過去問

東大の過去問を解き始めて「全然わかんねぇ....」となり絶望しました。半年前に勉強した力学をすっかり忘れていました。電磁気もわからず、第3問は運に任せるしかない状態でした。というわけで、復習を始めました。

 

・物理のエッセンス 力学と電磁気両方

力学に加え、電磁気のコンデンサーの部分もやりました。わかりやすかったです。エッセンスをやったことによって物理の感が戻ってきました。

物理のエッセンス 熱・電磁気・原子 (河合塾シリーズ)

物理のエッセンス 熱・電磁気・原子 (河合塾シリーズ)

 

 

・力学

・詳解力学演習

4年のときにやったやつです。内容が頭から飛んでたのでもう一回。

 

 

5年 5月

英語

4月同様。過去問解いて6割は乗るなあという感じ。

 

 

数学

・過去問

4月同様。出来は4~6割。

 

複素関数

4年学年末にやった複素関数を忘れてきたので復習。教科書と先生からもらったプリントをやりました。これで"複素積分"はバッチリ。

 

・細野真宏の確率が本当によくわかる本

もう1週。理解不足でなかなか進まない...

 

・ベクトル・行列・行列式 徹底演習

もう1週。結構忘れてるなー!という印象。

 

物理

・4月同様

4月同様過去問解いて、詳解力学やらエッセンスやらで答えを頑張って導き出していました。物理は90分で解かないといけないのですが、全然終わらんやん!!?という感じ。年度によってはすぐ解けたのもあって、物理は年度によって難易度の差が激しいというのが印象です。

 

・詳解電磁気学

コンデンサの問題を主にやりました。その他にも重要だと思ったところをピックアップしてやりました。全部やったら最強だけど、そんな時間は私にはありませんでした。

詳解電磁気学演習

詳解電磁気学演習

 

 

・熱力学

電通大で出るのでやりました。東大物理の第3問の対策にもなります。熱力学の教科書です。

熱力学

熱力学

 

 

・熱・統計力学演習

その名の通り演習本。↑の本で理論を理解しつつ、こちらで演習をやりました。

熱・統計力学演習 (理工基礎物理学演習ライブラリ (4))

熱・統計力学演習 (理工基礎物理学演習ライブラリ (4))

 

 

 

 

 

5年 6月

本番が迫ってきました。滑り止めの電通大の試験が6月中にあったので、そちらの勉強もやっていました。東大よりは難易度が低いので、電通大の過去問が良い橋渡しになりました。

過去問を中心に今までの復習をやっていました。出来は、

英:6、7割は取れる。

数:5~6割。運が良ければボーダー乗るかも。

物:5~7割。結構解けるようになってきた!

 

英語は安心していましたが、数学と物理は問題によるなという出来でした。結局このまま本番へ突入...

 

 

1次試験本番

7月1日。待ちに待ったこの日がやってきました。やることはやったぞ!...とは言えなかったのであまり自信がありませんでした。確率も不安だし、複素関数積分以外はあまりわからなそうだし~。とまあ、不安になってもしょうがないので、今までやってきたことを思い出しながら、自分を勇気づけました。

試験時間等は以下の通りです。

集合 8:50

英語 9:00~11:00

数学 12:30~15:00

物理 15:30~17:00

数学が終わった時点で集中力が途切れていました。17:00まで試験はきつかったぁ~

 

解答用紙はB4縦で、15mmくらいの横掛け線、大問1つにつき表裏1毎使えました。過去問請求するとわかるのですが、問題冊子に「本冊子は全部で16ページある」と書いてあります。この16ページは、問題冊子表紙を含め、最後のページの裏まで含めて16ページだった気がします。計算スペースは十分でした。

机は小さく、解答用紙がぎりぎり収まるか収まらないかくらいでした。横長で、一つの机に2人が着席していました。電通大の机よりは広かったかな。

服装はスーツと私服半々くらい。

受験者は79人でした。

 

英語

1. リスニング。ディクテーションと、放送された英文に合う内容を選ぶ選択問題でした。選択問題は、読まれた文がそのまま問題文に書かれており、思ったより簡単でした。出来は7~8割。

2. 英文和訳。アクティブマニュファクチャリング(?)と3Dプリンタについて。出来は7割。

3. 和文英訳。科学に関する文4つくらいを英訳しました。特に分野が定まっていたわけではありませんでした。出来は6割くらい。

4. 長文読解。PlaNYC、交通工学について。東大の読解は過去問解いた感じそんなに難しくなかったのですが、今年は読解が一番わかりませんでした。出来は5~6割くらい?

5. 読解&英作文。メモに「防波堤をつくろう!的な。heavy rainのとき」しか書いておらず思い出せない... 確か、大雨が降ったとき、防波堤は我々を守ってくれるが、しばらくすると土砂が溜まって一段高い防波堤を作らなくてはならなくなる。これを繰り返すと川が居住地よりもかなり高いところを流れるようになって~問題が生じる。的なことが英文で書いてあって、それに対して2つの意見が投げかけられていて、どちらの立場を選ぶか?英文で答えよ。みたいな問題だった気がする。なんか微妙な感じで6割くらいとれた感触だった気がする。

 

全体で6~7割くらいの出来でした。英語で落ちることはなさそうだ。

 

数学

1. 微分方程式。すごく簡単で驚きました。出来は10割。

2. 確率。単位円を考えて、円周上に一様確率で定点を置いて...といった、図形を絡ませた、見たことのないような問題でした。最初の2問くらいを解いて次へ。出来は2割くらい。

3. 図形。ax^2+by^2+cz^2<=1の体積を求める問題。これはできました。次に、行列で表された図形についての問題。これは全然わかりませんでした。出来は3割くらい。

4. 複素関数写像とか複素積分写像はあまりできませんでした。複素積分はバッチリでした。(過去問の出来通り...)出来は7割。

5. 線形代数。3行2列の行列が書いてあって、誘導に乗って色々解く問題。誘導に乗ってただ作業するだけだったので最後の問題以外は解けました。出来は8割。

 

全体で6割届くかなあ~という出来でした。これは落ちたかも...と思いましたが、物理で挽回すれば大丈夫な範囲だ!とポジティブに行きました。

 

 

物理

1. 力学。質点が2つあり、片方を机の端から落としたとき、どのような運動をするかという問題。まさかの2体問題。さっぱりわからず、出来は3~4割。

(詳解力学演習P.142, {4.2}とほぼ同じ問題です。)

2. 電磁気学。ホイートストンブリッジの真ん中にコンデンサがあって、充電後、コンデンサをコイルと直列繋ぎしてコンデンサの平板間に生じる電界の角振動数を求める問題。そして、その平板間に電子銃を打ってスクリーンのどこに電子が当たるかという問題。振動している電界に電子銃打ち込むって...そんなんわからんやん。出来は5割。

3. 熱力学。気体の熱力学を結晶に応用してみて、最終的にゴムの温度による伸びを考える問題。4割くらい。

 

全体で4~5割といったところでしょうか。完全に落ちたと思いました。試験会場を出た後に東大の学生から「サークルの勧誘です~パンフレットどうぞ!」とパンフレットを渡されそうになったのですが、「落ちたと思うので遠慮します...」と受け取りませんでした笑(ごめんなさい) かなりショックで、放心状態のまま帰路につきました。

難易度は、物理が例年より難しかったと感じました。まあでも、自分の実力は出し切ったなという印象でした。勉強したところはしっかりできて、勉強しなかったところはしっかりできなかった。まさに実力そのものが出た試験でした。

 

 

一次試験合格発表

7月9日。私にとっては初の合否発表。完全に落ちていると思っていたので期待していませんでした。10時過ぎに東大工学部のHPを開き、合格発表のページを見ると、案の定自分の番号はありませんでした

「はあ~、やっぱだめか~」

やはり東大はまだまだ手が届かないかあ~。ショックだった、というよりは自分の実力がまだまだだということを思い知らされて、もっと頑張らなきゃ!という気持ちでした。

 

 

成績開示

まだ見ていないので、わかり次第掲載します。

[2018/09/01 追記]

結果が送られてきたので掲載します。

f:id:Suzuki_nemu:20180901231323j:plain

英語:340

数学:300

物理:138

 

試験時の手ごたえどおりの出来でした。ただ数学が予想より良かったです。解いたのが6割くらいだったので、260点くらい取れればいい方だと思っていました。

ボーダーは全教科で6割と言われています。物理があと5, 60点くらい取れれば(まだまだだなあ...)合格だったのでしょうか。

 

 

感想・まとめ

低学年のころから頭の片隅にあった東大受験。残念な結果となりましたが、人生の中では大きなイベントだったのではないかと思います。東大合格という大きな目標を掲げ、それに向かって努力してきた。今までこんな経験はしたことありませんでした。振り返ってみると、勉強から逃げたり、妥協してきた部分が多々あったと思います。東大に受かる人ってのは、体験談を読んでいる限り、やっぱみんなかなり勉強してます。どの人も少なくとも私よりはやっています。

東大なんて雲の上の存在だ、凡人が東大受験だなんて馬鹿馬鹿しい!と思うかもしれません。しかし、目指してみないことには始まらない。無理でも、実際に目指してみると色々学ぶことがありました。この経験を糧にして、この悔しさを忘れず、今後の人生でも色々挑戦していきたいと思います!

まずは東北大理物、合格するぞー!